賃料アップの波はどこまで続く?収益物件オーナーが知っておきたい更新時の家賃見直し
2026/03/09(月)

更新時の家賃見直しとは
賃貸経営をしていると、契約更新のタイミングで家賃を見直す話が出ることがあります。日本の賃貸契約の多くは「普通借家契約」で、契約が続くことを前提とした仕組みになっています。
法律上、家賃は一度決まったら固定されるわけではありません。借地借家法32条では、周辺の家賃相場や経済状況の変化などによって、賃料が不相当になった場合には増額や減額を請求できるとされています。
また、不動産鑑定の考え方では、
・新しく募集する家賃(新規賃料)
・入居中の契約を前提とした家賃(継続賃料)
は別のものとして扱われます。更新時の家賃は、周辺の相場だけでなく、これまでの契約の流れや当事者の公平性などを踏まえて決められるのが一般的です。
もし話し合いで合意できない場合でも、すぐに契約が終わるわけではありません。借主は「相当と考える家賃」を支払うことができ、最終的に裁判で増額が認められた場合には差額を清算する仕組みがあります。
家賃アップの流れが広がる理由
ここ数年、都市部を中心に賃料の上昇が見られます。その背景にはいくつかの要因があります。
たとえば
・建築費や人件費の上昇
・設備更新や修繕費の増加
・金利環境の変化
といったコスト面の変化です。これらは新築だけでなく、既存の賃貸物件の経営にも影響します。オーナーとしては、修繕や管理費が上がる一方で家賃が変わらなければ、収益性が少しずつ下がってしまいます。
そのため、契約更新のタイミングで家賃の見直しを提案するケースが増えています。管理会社から相場資料を示され、改定を相談される経験をされた方もいるかもしれません。
大都市だけではない影響
こうした家賃の変化は、大都市だけの話ではありません。
建築資材や人件費は全国的に上昇しているため、賃貸住宅の供給コストはどの地域でも高くなっています。新築の家賃が上がれば、既存物件の家賃にも影響が出やすくなります。
一方で、賃料の上昇がそのまま入居需要の増加を意味するわけではありません。人口構造や住宅供給のバランスによっては、家賃を上げにくいエリアもあります。
つまり、コストは上がるのに家賃は上げにくいという状況が生まれる可能性もあります。これは収益物件のオーナーにとって、経営判断が難しくなるポイントと言えるでしょう。
オーナーが考えたい今後の流れ
今後の賃貸市場では、次のような流れが予想されています。
まず一つは、家賃見直しの交渉が増える可能性です。更新時に相場とのズレがある場合、オーナー側から調整を提案するケースは今後も増えると考えられます。
もう一つは、物件の選別が進むことです。設備や立地の差によって、家賃を上げられる物件と難しい物件の差が広がる可能性があります。
築年数が進んだ物件では、修繕費や設備更新の負担が増えるため、収益性のバランスを見直す場面も出てきます。
そのため、
・家賃を見直して運用を続ける
・大規模修繕をして価値を高める
・タイミングを見て売却する
といった選択肢を、早めに検討しておくことが大切になってきます。
売却という選択も視野に
収益物件は「長く持ち続けること」が前提と思われがちですが、市場環境によっては売却も一つの戦略になります。
とくに家賃が上昇している時期は、物件の収益力が評価されやすく、購入希望者が見つかりやすいケースもあります。今すぐ売却する予定がなくても、現在の価格水準を知っておくことは、将来の判断材料になります。
もしお持ちの物件の価値がどのくらいなのか気になったら、まずは気軽に査定を確認してみるのも一つの方法です。
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賃貸経営を続けるか、売却を検討するか。
どちらの選択をするにしても、まずは物件の価値を把握することが大切です。
